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●世界陸上/視覚障害者100メートル

8月3日から12日まで、お隣アルバータ州のエドモントンで、第8回世界陸上が行なわれている。私は中学の時、陸上部だったため、陸上競技を見るのがけっこう好きで、昨夜もその日の競技のダイジェスト番組を見ていた。

話題の「女子100メートル」準決勝が終わったあと、アナウンスされたのは「視覚障害者100メートル」決勝だった。
こちらではシドニー・パラリンピックの放送がなかったので、どのように100メートルを走るのか知らなかった私は、このアナウンスを聞き、思わず画面に釘付けになってしまった。

走者は4人で、それぞれに伴走者がつく。つまり、コース上には8人のランナーがいるわけだ。
走者は自国のユニフォームを着ているが、伴走者は全員オレンジ色のタンクトップを上から着用。2人は、柔らかい紐状のもので、手首をつなぎ合っている(あるいは手に持っている)。紐は、少し長さの余裕をもって結ばれているが、2人が腕を振るリズムを合わせなければならないことは、すぐ分かった。走者はトップ・アスリートだが、伴走者もそのレベルのランナーでなければならず、しかも2人の息がピッタリ合わなければならない。・・・難しそうだった。

トラックでは各チームとも、スタートダッシュの最終練習に余念がない。その様子を一目見ただけで、日頃いかにトレーニングを積んでいるかが見てとれた。

走者が紹介される。なんと日本の方がいた。Saito Koji さん。いちばん手前の第7レーンにいる。応援する側にも、力が入る。

走者/伴走者がスタートラインに並んだ。緊張の一瞬‥‥
一斉にきれいなスタートをきった。全力疾走しながらも、各チームの腕の振りはピッタリ合っている。
しかも、優勝したイタリアのランナーは、ゴールの瞬間、首をぐっと前に突き出す短距離特有のフィニッシュ・ポーズをした。これは、伴走者が声をかけてフィニッシュの瞬間を教えたからに他ならない。記録は11秒71。女子100メートルのファイナリストと0.5秒差くらいなので、いかに早いかがお分かりいただけるだろう。
Saito さんは3位で、記録は11秒83だった。

伴走者は名前も発表されない。あくまでも、黒子である。
でも、きっと、走者と同じくらいかそれ以上に練習し、さらに伴走者としてのトレーニングも積み、コンディションも整えて、各大会に望むのだろう。彼の調子が悪かったからレースに負けた、ということがあってはならないのだ。まさに二人三脚のレース‥‥。
終了後、走者と伴走者が抱き合い、さらに8人が肩をたたいてお互いの健闘を賛え合っていた姿は、実に印象的だった。

この日は、障害者女子200メートルのレースも行なわれている。200はコースにカーブが入るため、ますます難しくなるはずだ。残念ながら映像は見逃したが、また陸上競技を見る楽しみが一つ増えた。

※あとで調べてみたら、斉藤晃司さんは、シドニー・パラリンピックでは11秒90の記録で4位(優勝はこの世界陸上と同じくイタリアのロレンツォ・リッチ)、4×100メートル・リレーでは銀メダルを獲得されていました。