●スカイトレイン

スカイトレインとは、ダウンタウンと郊外のサレー市をつなぐ、全コンピュータ制御の無人(無運転士?)電車である。1986年、バンクーバー市制100年を記念して万国博覧会が開かれた時に開通した。ちなみにカナダ・プレイスやサイエンス・ワールドも、その万博の時にパビリオンだった建物だ。

地下鉄がなく、バス網が非常に発達しているバンクーバーでは、スカイトレインと1997年開通のWest Coast Expressが、唯一「電車」と呼べる交通機関だ。
ただし、West Coast Expressはダウンタウン(ウォーターフロント駅)とミッション市を1時間13分で結ぶ通勤専用電車で、月〜金曜日、早朝のダウンタウン行きと夕方のミッション行きという一方向の運行しかない。したがって一般市民が日常的に利用できる「電車」は、スカイトレインのみである。

全長28.8kmのルートには20の駅があり、全部Accessibleになっている・・・と言いたいところだが、残念なことに、ダウンタウンのグランビル駅だけAccessibleになっていない。グランビル駅はベイ・デパートの地下にあり、長いエスカレーターと階段を使わなければならず、エレベーターはない。たぶん立地的に“作れなかった”のだと思うが、実に残念だ。

この不備をカバーするシステムも、ちゃんと用意されている。
グランビル駅と隣のバラード駅の間には、無料のシャトル・タクシー・サービスがあるのだ。(604)255-5111に電話で頼めば、車椅子ごと乗れるタイプのタクシーが来てくれる。

多くの駅が前後にドアがあるエレベーターを備えており、車椅子の人は、内部で方向転換しなくても、直進のままプラットフォームや通路に出られるようになっている。

各駅のプラットフォームには、ウェイティング・エリアが設けられている。このエリアは、監視カメラに近く、緊急電話も備えられているので、安全に待つことができる。

スカイトレインでは、進行方向に向かって2両目と4両目に車椅子専用のスペースが設けられており、ドアの外に車椅子のマークが付いている。
中に入ると、ドアのすぐ横にその専用スペースがあり、座席のシートはバネでいつも上がった状態になっている。もし車椅子の人がいなかったら、シートを下ろして座ってもよい。

朝夕のラッシュアワーはかなり混むので避けたほうが賢明だが、それでも3〜5分おきに次が来るので、2〜3台見送れば問題なく乗ることができる。

スカイトレインの各駅は、それぞれバスやシーバス(船)にアクセスしており、乗り換えがスムーズにできるよう配慮されている。
たとえば、エレベーターから下りると、そこはバス停の真ん前だったり、HandyDARTの乗り場だったりする。プラットフォームでは、ちょうどエレベーターの前に車椅子専用スペースがある車両が止まるようになっている。

私もスカイトレインには時々乗っているが、車椅子での利用者はかなり多い。プラットフォームと車両とに段差がないので、ほとんどの人が何の介助も必要とせず、一人で乗り降りしている。

バスとスカイトレインを使えば、かなり郊外まで遊びに行くことができる。ダウンタウン・エリアは地下を走っているが、グランビル駅の次のスタジアム駅直前で地上に出て、あとはほとんど高架線となる。だから眺めがたいへんいい。数回、終着駅近くまで乗ったことがあるが、車窓の景色はとにかく面白かったし、コロンビア駅とスコットロード駅の間のフレーザー川にかかる橋は圧巻だった。一度は渡ることをおすすめする。
この橋、ちょっとレインボーブリッジに似ているかも…。そういえば、スカイトレインもゆりかもめチックだし…。
バンクーバーで暇があったら、ぜひ試していただきたい小旅行である。

バンクーバーなら「車椅子での留学」が可能です。詳しくは現在発売中の『カナダ留学事典 2001年度版』(アルク出版)69ページからの特集記事をご覧ください。当ホームページの作者が、障害者の留学について詳細にリポートしています。


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