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バリアフリー都市・バンクーバー
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01/08/28
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01/02/20
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01/02/13
●歩道とcurb cuts

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●「ひざまずく」バス

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00/10/31
●バリアフリー・シティへの道

00/10/24
●Accessible

00/10/17
●きっかけ(続き)

00/10/10
●きっかけ

00/10/03
●バリアフリー・シティとの出会い





●「ひざまずく」バス

Accessible Busで現在増えている車体は、“Kneeling”という表示が付いているタイプだ。Kneelingとは「ひざまずく」という意味。もともとフロアが低く作られているバスだが、それがさらに低くなる。もちろん入口にステップはない。

まず停留所でバスが止まる。ドアが開くと同時にプシューッと空気が抜けるような音がして、次にピッピッピッピッという発信音とともに、車体の前の方が、正に「ひざまずく」ように低くなる。歩道から乗る場合は、ほとんど段差がなくなるほど。お年寄りや足の不自由な人は、とてもラクにバスに乗ることができる。

ベビーカーを押すお母さんも同様だ。今までは子供を抱いて、ベビーカーを持ち上げるか、たたんで乗らなければならなかった。それが、ヒョイと前輪を上げるだけで、いとも簡単に乗り込むことができる。
フロアも、バスの前半分は広めに作られているので、ベビーカーをたたむ必要はない。

バンクーバーのバス・ドライバーは、バス停で停車するとき、タイヤを歩道の側面に擦り付けるように、ギリギリまで寄って来て止まるのだが、それは歩道とバスの間に“危険な隙間”を作らないための配慮らしい。

車椅子の場合は、また別の機能が働き、ramp(ランプ)という傾斜板が出てくるしくみになっている。まず上記の要領で車体を低くしておく。すると、入口の床に仕組まれている縦横1mくらいのボードが動き出す。ちょうどドアの真下になる部分が蝶つがいになっており、そこを中心にボードの片側が持ち上がり、180度開いて先端が地面に届くと、ボード全体が道路との段差をつなぐ傾斜板、すなわちランプとなる。

分かりやすく言うと、本を床に置いてその表紙を開くような動きをするのである。表紙がボードの表、背の部分が蝶つがいであり、180度開くと表紙の裏が出てくる。それがランプの表側、つまり車椅子で渡る時の床面になるのだ(まだ分からなかったら、少し厚みのある本を床の上に置いて、表紙を開いてみてね)。 あとはランプの上を渡っていけば、そのままバスに乗り込めてしまう。リフトタイプのように、リフトが床の高さに上がるまで待つ必要がない。

バスの前方の座席は、車椅子優先席になっている。座席の座る部分を上げ、そこに車椅子が入ると、ドライバーがベルトで固定してくれる。あとは降車するバス停を告げればOKだ。

降車時は、またドライバーがベルトをはずしてくれ、その間にボードが動いてランプができている。

現在、バンクーバーのトロリー以外のバスは、ほとんどこのKneelingタイプになっている。